自動車を下側から見る機会というのはあまり多くないと思いますが、車の下回りというのは意外に痛みやすいものです。
この写真は、車の後ろタイヤを外した、リアサスペンションの写真です。
当たり前ですが、新車の状態では車の下回りはもっと綺麗です。それから何年も長いあいだ風雨にさらされると、下回りが痛んできます。特に雪国の場合、冬には道路に融雪剤が撒かれますが、融雪剤は鉄をサビつかせるので注意が必要です。
上の写真、左側にある長細い棒は「ショックアブソーバー」といって、車を支えるための重要な部品です。この写真では腐食が進んで、端のほうがボロボロになっていますね。また写真の真ん中あたりにあるバネもショックアブソーバーと同じく車を支えるための重要な役割をしています。これもかなりサビてしまっています。
下の写真では、バネの下にがっちりとした横棒がついているのが見えます。この部品は「アクセルハウジング」といって、車が走っている最中はこれの中でシャフト(車軸)がグルグルと回っているのですが、この写真ではほとんどサビで覆われてしまっています。
アクセルハウジングの腐食がもっと進むと、シャフトがむき出しになってしまいますね。もしもシャフトが傷ついてしまうと、もう車はまともに走れなくなってしまいます。人間で言うと足の骨が折れてしまったようなものです。またこれらの部品の他にも、車の下回りにはフレームやネジなど、サビると穴があいてしまったり取れてしまったりしてしまう部品があります。部品がサビて使い物にならなくなってしまっても、新しいものに取り替えれば大丈夫ですが、下回りの部品をすべて取り替えようと思うと莫大な金額になってしまいますから、そうなる前に日頃からちょっと注意しておくことをお勧めします。